肝抽出物免疫によるマウスアミロイドーシスの作製
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概要
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純系マウスC57BL/6(B6), C3H/He, BALB/cの三系に同系マウスの肝抽出物(肝ホモジネートの100,000g遠心上清)をFreunds complete adjuvant (FCA)と共に毎週1回,合計6回免疫する事により高度なsystemic amyloidosisを惹起せしめた.マウス三系のうちではB6マウスが最も顕著なアミロイド沈着を示した.肝内沈着物質は,H & E染色,Congo red染色,電顕検索でamyloid fibrilである事が示された.肝抽出物内のpathogenと思われる物質は,温度変化,凍結乾燥等に非常に不安定であり,トリプシン消化で失活する事により蛋白を含む物質である事が解った.更にSephadex G-150 columnを用いてamyloid pathogenの分子量の検索を行ったところ,molecular weight約15〜16万daltonと5〜6万daltonのpeakの部分にpathogenとしての活性が強く認められた.以上同系マウス肝内にはamyloid pathogenが存在するものと推測された.
著者
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若新 政史
千葉大学医学部卒後・生涯医学臨床研修部
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吉田 弘道
千葉大学医学部第1内科
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森 照男
千葉大学医学部第1内科
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森 義雄
千葉大学医学部第1内科
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畦元 亮作
千葉大学医学部第1内科
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若新 洋子
千葉大学医学部第1内科
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上田 志朗
千葉大学医学部第1内科
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小川 真
千葉大学医学部第1内科
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加藤 功
千葉大学医学部第1内科
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AKIKUSA Bunshiro
Second Department of Pathol., Chiba University School of Medicine
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