ICG Rmaxによる肝細胞機能総量判定の臨床的意義について
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概要
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各種肝疾患207例でICG Rmaxの臨床的意義を検討するとともに,その測定法について検討した.ICG Rmaxの測定法の検討では,0.5, 2.0, 5.0mg/kgの3回負荷法で最も信頼性の高い成績がえられたが,0.5, 5.0mg/kgの2回負荷法でも臨床的に十分応用可能なICG Rmax値がえられた.ICG Rmaxは各種肝疾患で低下し,とくに,肝硬変では著明に低下していた.急性肝炎急性期と回復期との間,肝硬変の代償期と非代償期および肝硬変での生存例と肝不全による死亡例との間に,ICG Rmaxは有意の差を示した.他のICG排泄試験との比較では,ICGRmaxは急性および慢性肝炎で,より高い異常例の出現頻度を示したが,肝硬変や原発性肝癌ではICG Rmaxと他のICG排泄試験との間に明らかな差はなかった.ICG Rmaxは肝疾患の肝細胞機能総量の変化を良く反映し,他の検査法では推定出きない肝疾患の病態の解析に有用な検査法であると考えられた.
- 社団法人 日本肝臓学会の論文
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