マイクロ波プラズマCVD法により調製した酸化スズ薄膜のNO<SUB>x</SUB>センサへの応用
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概要
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NO<SUB>x</SUB>は酸性雨の原因の一つであり, その排出量削減のため燃焼機器の改良や, 脱硝触媒の研究が行われている.NO<SUB>x</SUB>排出量のモニターや, 燃焼機器のフィードバック制御のため, NO<SUB>x</SUB>の濃度を測定する簡便な方法の開発が望まれている.本研究では, テトラメチルスズを原料として, マイクロ波プラズマCVD法により酸化スズ薄膜を調製した.薄膜の抵抗変化を測定することにより, ガス応答を調べた.NO<SUB>2</SUB>に対しては抵抗が増加し, 250℃以上で可逆的な応答がみられた.感度・応答速度から判断して, NO<SUB>2</SUB>検出の最適動作温度は300℃付近であり, この温度において, 20ppmのNO<SUB>2</SUB>に対し抵抗は約10倍に増加し, 応答時間は約60sであった.NOに対する感度はNO<SUB>2</SUB>の場合の約1/5で, 水素, 一酸化炭素, 炭化水素などの可燃性ガスに対しては, 非常に低い感度しか示さなかった.NO<SUB>2</SUB>に対して高い感度・選択性を持ち, 燃焼排気ガス中のNO<SUB>2</SUB>濃度を測定するNO<SUB>x</SUB>センサーとして有望であることがわかった.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
-
岡本 康昭
大阪大学基礎工学部化学工学科
-
永瀬 裕康
大阪大学基礎工学部 化学工学科
-
広野 鉄生
大阪大学基礎工学部 化学工学科
-
今中 利信
大阪大学基礎工学部 化学工学科
-
岡本 康昭
大阪大学基礎工学部 化学工学科
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