ミクロスフェア組成がγ-グロブリン吸着および共有結合特性に及ほす影響
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概要
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ミクロスフェアへのカルボキシル基および水酸基導入量がγ-グロブリン (γ-Gb : 抗体モデルタンパク質) の吸着および共有結合性に与える影響を検討するため, スチレン (St) /メタクリル酸 (MAA) 共重合体 (P(St/MAA)) およびスチレン/2-ヒドロキシエチルメタクリレート (HEMA) 共重合体 (P(St/HEMA)) ミクロスフェアを種々のモノマー組成で無乳化剤乳化重合により調製した.Stに対するMAAまたはHEMA含有率を各々11.5, 13.8mol%まで上げた共重合ミクロスフェアでは表面親水性度が上がるため, ポリスチレン (PSt) ミクロスフェアに比べγ-Gb吸着量が低下するとともに吸着は可逆性の高いものとなった.一方, P (St/MAA) ミクロスフェアではカルボジイミド法で, またP (St/HEMA) ミクロスフェアではCNBr法でγ-Gbを共有結合により固定化できた.特に, P (St/MAA), MAA=11.5%ミクロスフェアでは効率よく, 完全にγ-Gbを共有結合で固定化できた.したがって, こうしたMAA含有率の高いP (St/MAA) ミクロスフェアは, 抗体の共有結合用担体に適していると考えられる.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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近藤 昭彦
九工大・工
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東谷 公
京大・工
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近藤 昭彦
九州工業大学物質工学科
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東谷 公
九州工業大学工学部工業化学科
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近藤 昭彦
九州工業大学工学部応用化学教室
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吉岡 克浩
九州工業大学工学部 応用化学教室
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近藤 昭彦
九州工業大学工学部 応用化学教室
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東谷 公
九州工業大学工学部 応用化学教室
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