妊娠授乳期の食餌制限が離乳後の仔ラットの脂質摂取嗜好性に及ぼす影響
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概要
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母親の食餌制限が, 離乳後の仔ラットの食物選択に及ぼす影響を調べた。妊娠ラットを対照群と制限食群の2群に分け, 対照群にはAIN93Gを自由に摂取させ, 制限食群には対照群が摂取した飼料の65%の飼料を与えて妊娠・授乳期間飼育した。離乳後は, すべての仔ラットに糖質・たんぱく質飼料 (CPD) と脂質・たんぱく質飼料 (FPD) の選択摂取を24日間行わせた。出生時体重は両群間で有意な差はみられなかったが, 離乳時の体重は制限食群が対照群に比べて有意に低かった。しかし, 選択摂取期間の体重増加率 [体重増加量 (g) /離乳時体重 (g) ] は, 対照群の雄と雌がそれぞれ2.6倍と2.0倍であり, 制限食群の雄と雌がそれぞれ4.0倍と3.0倍であり, 雌雄ともに, 制限食群が対照群よりも高かった。また選択摂取期間の2週目と3週目に, 制限食群の雄のFPD摂取割合 [FPD摂取量 (g) /総摂取重 (g) ] は対照群よりも高かった。したがって, 制限食群の雄仔ラットは, 離乳後にcatch-up growthを達成するために, 脂質に対する強い嗜好性を示したと推測された。
著者
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