成長期ラットにおけるラード, 大豆油, 魚油添加飼料の摂取が成熟後の魚油の嗜好性と必須脂肪酸摂取比率に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
若年者において, 動物性食品摂取量が増加し, 魚介類摂取量が減少している原因の究明を目的に, 4週齢ラットにラード食, 大豆油食, 魚油食を8週間摂取 (実験食摂取期間) させた後に, ラード食と魚油食の選択摂取 (選択摂取期間) を行わせ, 魚油の嗜好性に及ぼす成長期の摂取油脂の影響を調べた。実験食摂取期間後の血漿トリアシルグリセロールと総コレステロール濃度は, 魚油食群が他の2群に比べて低かった。選択摂取開始直後の魚油食摂取割合[魚油食摂取量 (g) /総摂取量 (g) ]はラード食群が最も高く, 大豆油食群, 魚油食群の順に低かった。しかし, ラード食群と大豆油食群の魚油食摂取割合はしだいに低下し, 逆に魚油食群は増加し, 選択摂取7-9日目以降の魚油食摂取割合は, 3群とも約20%となり, 選択摂取期間後の血漿脂質濃度にも3群間で有意な差はみられなくなった。したがって, 3群のラットは, 実験食摂取期間に不足した脂肪酸を選択摂取開始直後に補足し, その後は必須脂肪酸摂取割合 (n-6/n-3) 3でラード食と魚油食を選択摂取したことから, ラットは適正な比率で必須脂肪酸を摂取する能力を有していると推測された。
- 2009-10-10
著者
関連論文
- 成長期ラットにおけるラード, 大豆油, 魚油添加飼料の摂取が成熟後の魚油の嗜好性と必須脂肪酸摂取比率に及ぼす影響
- 母ラットのラードおよび魚油添加飼料摂取が仔ラットの胃内容物組成と血漿脂質濃度に及ぼす影響
- 妊娠・授乳期ラットの脂肪摂取量の差異が仔ラットの脂肪摂取嗜好に及ぼす影響
- 母ラットのラードおよび魚油添加飼料摂取が仔ラットの胃内容物組成と血漿脂質濃度に及ぼす影響
- 母親ラットを介して投与されたゲニステインの乳仔ラットの骨形成に対する影響
- 妊娠・授乳期ラットにおけるラード及び魚油添加飼料の摂取が仔ラットの油脂摂取嗜好と成長に及ぼす影響
- 離乳後の仔ラットの脂質摂取嗜好に及ぼす妊娠期・授乳期ラットのセルロース添加高脂肪食飼料摂取の影響
- 妊娠・授乳期ラットのラードおよび魚油食摂取が仔ラットの胃内容物の組成と脳の脂肪酸組成に及ぼす影響
- 妊娠・授乳期の母ラットの食餌油脂が離乳後の仔ラットの油脂摂取嗜好性に及ぼす影響
- 母乳とダイオキシン
- 成長期ラットにおける油脂の種類と摂取量の差異が成熟後の脂肪摂取嗜好に及ぼす影響
- 女子学生の健康意識、生活習慣およびに食習慣に関する研究 -排便習慣からみた女子学生の健康意識、生活習慣、および食習慣に関する研究-
- 成長期ラットにおける脂肪およびセルロース摂食歴が成熟後の脂肪摂取嗜好に及ぼす影響
- 成長期ラットにおける脂肪摂取量の差異が成熟後の脂肪摂取嗜好に及ぼす影響
- 妊娠授乳期の食餌制限が離乳後の仔ラットの脂質摂取嗜好性に及ぼす影響
- 母親が摂取したコーン油とシソ油が仔ラットの胃内容物組成と血漿脂質濃度に及ぼす影響
- パンづくりを支える微生物機能 : 酵母と乳酸菌を中心にして(美味しい健康生活は微生物が作る〜作物生産,食品素材開発,健康支援〜)
- 妊娠授乳期の食餌制限が離乳後の仔ラットの脂質摂取嗜好性に及ぼす影響