離乳後の仔ラットの脂質摂取嗜好に及ぼす妊娠期・授乳期ラットのセルロース添加高脂肪食飼料摂取の影響
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概要
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高脂肪食飼料または低脂肪食飼料を摂取した母親の仔ラットは,両群とも,離乳後の高脂肪食飼料摂取嗜好が高い。この原因を解明するため,低脂肪食飼料(LFD),および高脂肪食飼料(HFD-1)とセルロースを添加しLFDと等エネルギーに調整した高脂肪食飼料(HFD-2)を用いて実験を行った。研究1:妊娠ラットを2群に分けLFDとHFD-1で妊娠・授乳期間飼育し,仔ラットには離乳後LFDとHFD-1の選択摂取を2週間行わせた。LFD群およびHFD-1群の仔ラットのHFD-1摂取割合(HFD-1摂取量/総摂取量)は,選択摂取期間を通してそれぞれ82%と88%であった。研究2:LFDとHFD-2を用い研究1と同様の実験を行った。HFD-2摂取割合は,LFD群の仔ラットでは離乳直後は80%であり2週目の終わりには20%に低下したが,HFD-2群の仔ラットは選択摂取期間を通して71%を維持した。以上より,(1)離乳後の仔ラットの高脂肪食飼料摂取嗜好が高いのはエネルギー量が高いからである,(2)高脂肪食飼料のエネルギー量を下げれば,母親の脂質摂取量の差異は仔ラットの脂質摂取嗜好に影響を与え,低脂肪食群の仔ラットの脂質過剰摂取を予防する,ことが示唆された。
- 社団法人 日本栄養・食糧学会の論文
- 2008-04-10
著者
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