養殖ヒラメの連鎖球菌症について
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概要
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1. 1981年10月から1982年1月にかけて,京都府栗田湾において飼育中のヒラメ(0年魚)病魚から一種の連鎖球菌を分離した。2. 分離菌は,10℃,45℃,6.5%NaCl, pH 9.6および0.1%メチレンブルーミルクで発育せず,馬尿酸塩を分解せず,アルギニンからアンモニアを産生し,イヌリンを利用せず,β溶血性を示した。3. 以上の性状から,分離菌はBergeys Manual第8版に基づいて検索すると,Streptoccocus pyogenesおよびS.equisimilisに近いことがわかった。しかし,群別抗原においていずれとも一致しなかった。4. 他の魚類病原性β溶血連鎖球菌と比較してみたところ,大西・城(1981),宇賀神(1981)ならびにKITAO et al.(1981)の報告した菌と生物学的および生化学的性状においてよく一致した。5. 以上のことから,分離菌はStreptococcus sp.とするにとどめた。
- 日本魚病学会の論文
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