筋萎縮を伴うアワビ稚貝の病理組織学的所見
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1985年6月下旬から8月下旬にかけて, 京都府下のY漁港内で飼育していたアワビ稚貝に高率の斃死を伴う疾病が発生した。各稚貝に共通して見られた所見は外套膜と上足の萎縮および貝殻辺縁部の融解・崩壊・欠損などであった。本疾病による斃死率は49.1%に達したが, 水温が25℃を越えるに伴い終息した。飼料が斃死原因とは考えられなかった。病理組織学的に検討した結果, 本病の原因は神経幹と足側神経横連鎖に生じた腫瘍によるものと判断された。しかし, その成因ならびに病態の詳細に関しては不明であり, 今後検討する必要がある。
著者
関連論文
- 宇治川で発見された腹口類(吸虫綱二生亜綱):その生活史と分布,並びに淡水魚への被害について
- クロアワビ血球の初代培養
- クロアワビ筋萎縮症の水平感染
- アワビ属稚貝の筋萎縮症による大量死
- クロアワビ筋萎縮症の防除技術の確立
- 筋萎縮症原因体に対するクロアワビの年齢別感受性
- クロアワビ"筋萎縮症"病原因子の海水中での活性の持続性
- 養殖ゴイにおけるDactylogyrus extensus及びD.minutusの寄生率の季節的変化
- ムシガレイから分離された非定型 Aeromonas salmonicida
- 筋萎縮を伴うクロアワビ稚貝の疾病の伝染性
- 養殖ヒラメの連鎖球菌症について
- クロアワビの筋萎縮症
- 筋萎縮を伴うアワビ稚貝の病理組織学的所見