コイの仔稚魚に対するパラコートの急性毒性
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概要
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パラコート原体を用いて孵化直後のコイの仔稚魚に対する急性毒性を調べた。孵化1日(体重1.7mg),7日(10.2mg),(126mg), 35日(873mg)後の仔稚魚に対する96h-LC50は11.3,33.3,67.5,134.1ppmと上昇し, 成長に伴い抵抗性が増大した。パラコート原体のLC50は市販製剤について知られている値よりも著しく高い値を示した。孵化35日後の稚魚を178ppm,96時間暴露した時の生残魚では鰓呼吸上皮の壊死, 腎細尿管上皮細胞の核濃縮と怪死, 肝実質細胞の核濃縮, 腸粘膜上皮の崩壊等, 広範な病理組織学的変化が認められた。
- 日本魚病学会の論文
著者
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川津 浩嗣
Department of Animal, Grassland and Fishery Sciences, Faculty of Agriculture, Miyazaki University
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川津 浩嗣
宮崎大学農学部
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Arunlertarce Chumlong
Department of Fisheries, Faculty of Agriculture, Miyazaki University
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