Graves病を合併した慢性関節リウマチの2例
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概要
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Graves病を合併した慢性関節リウマチ(RA)の2例の女性例(症例1; 30歳,女性,症例2; 46歳,女性)を報告する.症例1は1977年Graves病と診断され抗甲状腺剤により約2.5年治療された.抗甲状腺剤投与を中止し甲状腺機能亢進症が寛解していた1982年から手指関節痛が出現, RAと診断され,金製剤にて治療を受けた. 1982年12月関節痛の増悪のため入院した. Graves病とRAに加え,本症例はインスリン治療を要する糖尿病をも合併していた.症例2は1980年RAと診断され,整形外科にて金製剤などで加療されていたが, 1986年6月心悸亢進などの症状が出現し, Graves病と診断された.現在,抗甲状腺剤と抗リウマチ薬とで両疾患とも寛解状態にあり,外来通院治療中である.RAと橋本病との高頻度の合併はよく知られているが,甲状腺機能亢進症を合併したRAの報告例は我々が検索した限り,これまで2例にすぎない.この2つの自己免疫性疾患の合併の意義について論議した.
著者
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時光 直樹
高山赤十字病院 内科
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坂田 茂樹
岐阜大学第3内科
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長井 孝太郎
高山赤十字病院内科
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松井 郁雄
岐阜大学第3内科
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不破 義之
岐阜大学第3内科
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地守 研三
岐阜大学第3内科
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足立 佳代子
岐阜大学第3内科
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三浦 清
岐阜大学第3内科
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永島 寿彦
高山赤十字病院内科
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時光 直樹
高山赤十字病院
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