〈自閉症児のことばの問題〉自閉症児の表出言語と表象機能との関係: 自閉症児の言葉の発達を促す指導
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概要
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自閉症は,行動の特徴で定義された症候群であり,人生の早い時期に起こってくる特有な発達障害である.自閉症の示すさまざまな症状の背後には,シンボル表象機能の発達に重篤な障害があることから,自閉症の治療教育においては,シンボル表象機能の発達に焦点をあてた評価が重要である.本論では,第一に,自閉症の有意味語の有無とシンボル表象機能との関係を考察した.第二に太田のStage評価に基づく自閉症の治療教育(CDT)について,特に言葉の発達を促す指導の課題の概略を述べた.結果:(1)62例の自閉症児を有意味語の有無で分けた.47%の症例に有意味語は認められなかった.(2)有意味語の有無は,精神発達とシンボル表象機能の発達に強く関係していた.(3)有意味語の有無や言語表出の程度は,太田のStage評価とよく相関していた.しかし,有意味語無しでは,StageはIからIII-1まで,有意味語有りでは,Stage IIからStage III-2までに分布していた.(4)表出言語の評価に比べ太田のStage評価はより詳細にシンボル表象機能の発達が評価でき有用である.
著者
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染谷 利一
東京大学医学部
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仙田 周作
東京大学医学部精神神経科
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亀井 真由美
東京都立東大和療育センター
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太田 昌孝
東京大学医学部付属病院精神神経科
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松永 しのぶ
東京大学医学部付属病院精神神経科
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仙田 周作
東京大学医学部付属病院精神神経科
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染谷 利一
東京大学医学部付属病院精神神経科
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