癌の病理組織学的性状と組織反応からみた大腸癌のリンパ節転移に関する研究
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概要
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クリアリング法を用いて大腸癌のリンパ節転移様式を検討するとともに癌のリンパ管侵襲および宿主側の反応としての癌間質および癌先進部のリンパ球浸潤との意義について検討した.大腸癌のリンパ節転移率は55.6%(結腸癌54.1%,直腸癌56.5%)であった.組織型では低分化な癌ほど転移率は高くとくに粘液癌で高率であった.壁深達度は深くなるに従って転移率は高くなり,s・a2以上でとくに著明であった.リンパ管侵襲(ly)の程度が高くなるほど転移率は高率となり,lyの存在部位がsmからss,sと進むほど転移率は高率であった.癌間質および癌先進部のリンパ球浸潤(LI)が高度な症例は転移率が低く,軽度な症例は転移率が高かった.LIは宿主側の因子として癌細胞の脈管内への侵襲に対して抑制する働きがあり,リンパ節転移に影響し,予後を左右すると考えられた.
著者
-
田中 晃
近畿大学第1外科
-
康 謙三
近畿大学第1外科
-
久保 隆一
近畿大学第1外科
-
松田 泰次
近畿大学第1外科
-
八田 昌樹
近畿大学第1外科
-
森川 栄司
近畿大学第1外科
-
西山 真一
近畿大学第1外科
-
岩佐 善二
近畿大学第1外科
-
泉本 源太郎
近畿大学第1外科
-
安富 正幸
近畿大学第1外科
-
進藤 勝久
近畿大学第1外科
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