柏崎刈羽原子力発電所内の鉛直アレーにおける新潟県中越沖地震とその前後のS 波速度の経時変化
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概要
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東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所において観測された2007 年新潟県中越沖地震とその前後の地震記録が公開された.これらの記録は,震源近傍の非常に高密度の地震記録として極めて貴重なものである.本研究では,NIOM 法を東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所のサービスホール(KSH)の鉛直アレーにおける観測記録に適用して,2007 年新潟県中越沖地震とその前後のS 波速度の経時変化を検討した.その結果,表層(地表〜地下50m)と中間層(地下50m〜100m)では本震主要動時に顕著なS 波速度の低下が見られること,その一方で,主要動直後からS 波速度が増加し始めていることなどから,これらの層においても大規模な液状化は生じなかったものと考えられること,基盤層では主要動時においてもS 波速度の低下はごくわずかであり,強震動による非線形化の影響は殆ど生じていないと考えられることなどを指摘した.
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