四塩化炭素による慢性肝障害ラットおよび肝部分切除による再生肝ラットに対するCianidanol(KB-53)の作用
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概要
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四塩化炭素(CCl<SUB>4</SUB>)を10〜12週間投与した慢性肝障害ラット,および正常ラットならびに慢性肝障害ラットの肝臓を部分切除した再生肝ラットを用いてcianidanolの作用を検剤し,以下の成績を得た.1) 慢性肝障害ラットおよびその肝部分切除による再生肝ラットにおいて,cianidanolはCCl<SUB>4</SUB>投与によって減少した血漿総蛋自質量,血漿蛋白質分画への<SUP>14</SUP>C-Leu取り込みおよび肝糖質量を増加きせ,肝臓に蓄積したコレステロールおよびトリグリセライド量を減少させた.cianidanolは血中bromosulfophthalein(BSP)停滞率を改善した.2) 慢性肝障害ラットにおいて,cianidanolは血漿GOTわよびGPT活性を改善した.3) cianidanolは正常ラット肝部分切除後の肝再生率には何ら影響を及ぼさなかったが,慢性肝障害ラット肝部分切除後の肝再生率を増加させた.以上の結果から,cianidanolはCCl<SUB>4</SUB>により障害を受けた肝細胞の蛍白質合成能および分泌能を充進し,糖代謝および脂質代謝を改善し,肝機能を正常に回復させる作用を示すと考えられる.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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田島 滋
鐘紡株式会社漢方へルスケア研究所
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武部 秀太郎
鐘紡株式会社 薬品安全性研究所
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能勢 尚志
鐘紡株式会社 薬品研究所
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伊藤 敬三
鐘紡株式会社薬品研究所
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佐藤 巌
鐘紡株式会社薬品研究所
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池田 善明
鐘紡株式会社薬品研究所
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