Ulinastatinの実験的関節炎に対する作用
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概要
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ヒト尿由来の酵素阻害薬ulinastatinの抗関節炎作用を検討した.ラットアジュバント関節炎において,ulinastatin 30,000単位/kg/日静脈内投与により,足腫脹,炎症スコアーおよび骨破壊の著明な抑制が見られた.ウサギカラゲニン関節炎において,ulinastatin 3,000単位の関節腔内投与により,膝関節腫脹および関節液中の炎症関連パラメーターの上昇が有意に抑制された.また,ulinastatin 50,000単位/kg/日の静脈内投与により,MRL/1マウスの血中リウマチ因子の上昇および関節病変は著明に抑制された.一方,ulinastatinはヒト白血球エラスターゼ,カテプシンG等に強力な阻害作用を示した.これらの結果から,ulinastatinの関節炎治療薬としての可能性が示唆された.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
著者
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加藤 克明
Department Of Pharmacology Fuji Central Research Laboratory
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加藤 克明
持田製薬(株)バイオサイエンス研究所
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長尾 祐二
持田製薬(株)バイオサイエンス研究所
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宮田 治男
持田製薬(株)富士中央研究所
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大澤 伸雄
持田製薬(株)・総合研究所
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福武 勝彦
持田製薬(株)富士中央研究所
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中山 和男
持田製薬(株)富士中央研究所
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小雀 浩司
持田製薬(株)富士中央研究所
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稲場 均
持田製薬(株)富士中央研究所
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江田 兼弘
持田製薬(株)研究部
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福武 勝彦
持田製薬(株)研究部
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長尾 祐二
持田製薬(株)富士中央研究所
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