阻血筋の求心性神経放電に対するビタミンB Complexの作用
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概要
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Bessou and Laporteの方法を参考にして,Pentobarbital麻酔ネコを使用して,ヒラメ筋神経放電を記録した.1)阻血下及び無阻血下でのヒラメ筋の強縮後,ヒラメ筋神経の放電頻度は増加した.2)ヒラメ筋強縮後神経放電の増加が認められた2例は10%NaClの動脈内投与によって興奮し,増加の認められなかった2例は,10%NaClによって興奮しなかった.3)単一神経線維の記録では,group I-1本(11本中),group II-2本(20本中)group II-1本(11本中)の計4本の線維が阻血下のヒラメ筋強縮後,その放電頻度を増加させた.このうちgroup IおよびIIの増加は一過性であり,group IIIのそれは持続性で8分以上続いた.4)20%ブドウ糖液に溶解したビタミンB群(Thiamine monophosphate disulfide 107.13mg(B<SUB>1</SUB>塩酸塩として100mg),Pyridoxine hydrochloride(B<SUB>6</SUB> 100mg),cyano-cobalamine(B<SUB>12</SUB> 1000μg)の合剤)は,ヒラメ筋神経の自家放電を増加させる傾向を示したが,強縮後興奮を有意に抑制した.Ringer液に溶解したビタミンB群もブドウ糖溶解のものと同様の傾向を示したが,その程度は弱かった.
- 社団法人 日本薬理学会の論文
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