無処理稲わらとアンモニア処理稲わらを給与しためん羊の反芻胃内容物の粒度変化
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概要
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無処理稲わら(RS)とアンモニア処理した稲わら(ARS)をそれぞれ8頭のめん羊に一日一回,代謝体重あたり22g給与した.これらのめん羊を飼料給与前(0h)ならびに飼料給与後,2,6および12時間後(それぞれ2h,6hおよび12hとする)に屠殺し,反芻胃内容物の量とその粒度分布を測定した.粒度分布の測定は湿式ふるいがけによったが,前処理として中性デタージェント液中で60分間煮沸した.反芻胃内の乾物,中性デタージェント繊維(NDF)および1.2mmのふるいを通らないNDF量の平均値はARSを給与しためん羊がRSを給与しためん羊にくらべて,いずれも有意に少なかった.1.2mmのふるいを通らないNDFの割合は0hでは30%以下であったが,RSを給与しためん羊の2hおよび6hとARSを給与しためん羊の2hにおいては60%以上であった.6hと12hにおける,この割合のARS群の平均値はRS群の平均値より低かった.反芻胃内容物の平均modulus of fineness (MF)と平均幾何平均径(GMD)は0hにおいてはそれぞれ2.63±0.20および0.58±0.15mmであったが,2hにおいてはそれぞれ3.89±0.09および3.57±0.60mm(いずれも,平均植±標準誤差)に上昇し,その後徐々に低下した.ARSを給与しためん羊のMFおよびGMDはRSを給与しためん羊にくらべて.速やかに低下する傾向を認めた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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