乳用種雄去勢牛におけるサリノマイシンおよびモネンシンの長期間投与が発育成績および枝肉成績に及ぼす影響について
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概要
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約3ヵ月齢の乳用種雄去勢牛延べ141頭を供試し,約10ヵ月間の肥育試験を合計4回実施した.各試験毎に平均体重が等しくなるように1群11ないし12頭ずつの3群に区分した.NS区には最初の3ヵ月間は無添加で,以後出荷まではサリノマイシン(SL)を15または20ppm添加した配合飼料を不断給与し,SSおよびMM区には育成期から出荷までそれぞれSLを15または20ppm,あるいはモネンシン(MN)を20またにま30ppmを添加した配合飼料を不断給与した.育成期において,SSおよびMM区の日増体量はNS区に比べ,両区とも5%有意に増加した(p<0.05,0.01).各区のTDN摂取量はほぼ等しく,SSおよびMM区のTDN要求率はNS区に比べ,それぞれ4および6%改善された.肥育期においては,各区の日増体量,TDN摂取量およびTDN要求率に差は認められなかった.通算では,SSおよびMM区の日増体量はNS区に比べ,それぞれ2および1%増加し,SS区のTDN摂取量はNS区に比べ1%増加したが,MM区は差がなかった.その結果,SSおよびMM区のTDN要求率はNS区に比べ,それぞれ1および2%改善され,SS区の出荷までの平均肥有期間は,NSおよびMM区に比べ,約5日間短縮された.各区間の出荷体重,枝肉重量,歩留り,皮下脂肪厚,ロース芯面積および枝肉格付に差は認められなかった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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