日本ウズラの生産能に及ぼす飼料蛋白質水準の影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
日本ウズラのアミノ産要求量を求めるのに先立ち,飼料蛋白質水準が全生産期間の生産能に及ぼす影響を調べた.制限アミノ酸になりやすいアミノ酸を添加し,育成期ではME 3,000kcal/kgで,蛋白質は12.5%と蛋白質28.9%の2飼料に,産卵期には,ME 2,900kcal/kgで,蛋白質は12.2%と28.2%の2飼料を作った.両期とも両者を5:0, 4:1, 3:2, 2:3, 1:4, 0:5の比で配合して,蛋白質6段階の飼料を作った.2から70週齢まで,体重,飼料摂取量,産卵率,卵重について測定した.体重は高蛋白質区では,同様に推移し,10週齢でプラトーに達し,それ以後は変化が少なかった.低蛋白質区では高蛋白質区より常に軽く,最後まで高蛋白質区の体重に達しなかった.2〜5週齢の増体量の最大成長のための蛋白質要求量は,20.8%,また飼料要求率からは,19.0%と求められた.初産日齢は蛋白質23.3%以上では43〜44日と早く,低蛋白質区で遅れた.50%産卵日齢も同様で,高蛋白質区では44日であったが,12.5%区で特に遅れた.産卵率は高蛋白質区は10週齢で最高となり,60週齢まで同水準で推移し,その後急速に減少した.卵重は,産卵期間を通じて各蛋白質水準毎にほぼ一定であったがCPの増加とともに増加した.産卵日量は産卵率に類似の推移をした.飼料摂取量は,産卵率,卵重,産卵日量と類似の推移をした.10〜56週齢における最大産卵量のための蛋白質要求量は19.4%であり,飼料要求率からは18.7%と求められた.これらの要求量は文献値より低かった.蛋白質効率は27.6%と計算されたが産卵鶏で得られた値よりも悪かった.斃死率は,高蛋白質区で高い傾向を示した.
著者
関連論文
- 飼料中の過剰なリジンおよび含硫アミノ酸が比内地鶏(ロードアイランドレッド×比内鶏)の屠体成績に及ぼす影響
- 比内地鶏(ロードアイランドレッド×比内鶏)のリジン要求量
- ブロイラー雌の腹腔内脂肪蓄積に対する飼料中のカロリー : タンパク比の影響
- ブロイラー雌の成長, 屠体の質および血清脂質に及ぼすピコリン酸クロムの影響
- ブロイラーの成長および体脂肪に及ぼすピコリン酸クロムと酵母クロムの影響
- 飼料切替日数、体重および飼料摂取量がブロイラーのタウリン排泄量に及ぼす影響
- 換羽後飼料の粗蛋白質レベルおよび再給餌方法の産卵成績および卵質への影響
- ブロイラーのメチオニン不足および過剰による成長阻害におよぼす飼料中グリシンの影響
- 産卵鶏の組織の遊離および蛋白態アミノ酸濃度
- 繰り返し同一産卵鶏を用いて飼料中のリジン含量切り替え2日後の血漿リジン濃度から求めたリジン要求量
- 野外試験による産卵鶏のリジン要求量
- 短期間で血漿リジン濃度から推定した産卵鶏のリジン要求量
- 産卵鶏のヘマトクリット値におよぼす日周変動, 産卵後の時間, 環境温度および食塩の影響
- 産卵鶏における飼料中の過剰なアミノ酸に対する血漿遊離アミノ酸濃度の迅速な応答
- 育成鶏体重を目標体重に調整する簡便な方法の検討〔英文〕
- 卵黄色測定における携帯型色彩色差計の応用
- 飼料のエネルギ-含量のマウスの成長,妊娠,泌乳に及ぼす影響〔英文〕
- 実験動物用飼料の消化率と代謝エネルギ-の測定にもとづく適正なエネルギ-の評価について
- ブロイラー雌の腹腔内脂肪蓄積に対する飼料中のカロリー : タンパク比の影響
- ブロイラー雌の成長, 屠体の質および血清脂質に及ぼすピコリン酸クロムの影響
- ブロイラーの成長および体脂肪に及ぼすピコリン酸クロムと酵母クロムの影響
- 比内地鶏の総合硫アミノ酸要求量
- 同週齢あるいは出荷週齢時における比内地鶏とブロイラーの胸肉の水分, タンパク質, 脂質, 灰分, アミノ酸, 無機質および脂肪酸の比較
- グルタミン酸, イノシン酸及びカリウムイオンが鶏肉抽出液の呈味に果たす役割
- 成長中ならびに卵巣摘出したマウスの大腿骨の灰分およびカルシウム量に及ぼす食餌ジゼロシンの影響
- 日本ウズラの生産能に及ぼす飼料蛋白質水準の影響
- 比内鶏肉中の遊離アミノ酸,イノシン酸の化学分析と官能試験-ブロイラーおよび卵用鶏との比較
- 産卵鶏における産卵,飼料摂取量および体重と血漿アミノ酸濃度との関係〔英文〕