青刈りトウモロコシで飼養した牛乳の揮発性成分
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概要
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飼料作物と牛乳フレーバーとの関係を調べる目的で,青刈りトウモロコシとそれで飼養した乳牛の牛乳の揮発性成分を,ガスクロマトグラフ•マススペクトロメーターおよび水素炎イオン化検出器のガスクロマトグラフによって分析した.また各成分の面積%およびppb濃度は,ヘプタデカンを内部標準に用いてクロマトグラフ用データー処理装置によって算出した.それによると,青刈りトウモロコシの揮発性成分として26化合物を同定し,それらの面積%およびppbは85.1および11110であった.青刈りトウモロコシの揮発性成分は酸類とアルコール類が多く,4-ヘキセン酸,シス-3-ヘキセノール,ベンジルアルコールが主要な成分であった.一方牛乳の揮発性成分として40化合物を同定し,それらの面積%およびppbは81.7および147.6であった.牛乳の揮発性成分は青刈トウモロコシの揮発性成分に比べ量的に非常に少なかった.また牛乳の揮発性成分は酸類とエステル類が多く,カプリル酸,カプロン酸,酢酸エチル,ギ酸エチル,カプリン酸が主要な成分であった.青刈りトウモロコシに見いだした炭素数6のアルコール類が消失して,炭素数5のアルコール類が牛乳中に検出された.低級ケトン類および酢酸エチルは,青刈りトウモロコシにも牛乳にも見いだされた.カルボニル化合物は,牛乳中に痕跡程度観察された.
著者
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