アッサム種利用に関する育種学的研究(第3報) : 茶の品質
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概要
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アッサム種と組み合わせた交雑後代の一番茶の品質を調べた。<BR>1,品質内容の香気・水色・滋味・殼色およびこれらの評点合計いずれについても,組み合わせた両親の平均値とそのF1個体との間には深い関係が認められた。<BR>2.交配に良質のアッサム種を供用しても,片親の品質いかんによって,その交雑後代の品質は影響される。<BR>また,良質の品種を組み合わせても,その後代の変異は大きく,しかも,ごく良質の個体の出現率はきわめて低い。このため交配規模を大きくして,少しでも良質の個体を多く得るようにすることがたいせつである。<BR>3.品質と樹勢および収量との相関関係は低い。したがって,良質のものは樹勢が弱く,収量が少ないということはない。<BR>4.品質と低温抵抗性との相関関係は低い。そこで低温抵抗性の弱いアッサム種を交配親に使用しても,これと組み合わせる品種を選択することによって,アッサム種のすぐれた品質を導入し,しかも,いろいろ異なった低温抵抗性の個体を作成することは可能であり,アッサム種の利用範囲はかなり広いものと思われる。
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