高温時におけるめん羊の生体反応におよぼす湿度の影響
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概要
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1) 環境温度とめん羊の生体反応の関係について,湿度の影響について検討した.実験は乾球温度(DBT)32.5°C,湿球湿度(WBT)22°C〜29°Cの条件下で行なつた.相対湿度では,38〜75%に当たる.使用した動物は去勢成雄めん羊,体重31.5kg,毛長約9cmのものであつた.2) WBTと高い相関関係を示した反応は呼吸数,毎分換気量,胸部皮膚温および直腸温であつた.湿度が体温調節機構と密接に関係することが明らかとなつた.3) 呼吸数は最も著しい変化を示し,WBT1°Cの上昇につき約20回/分の増加であつた.この反応について考察を行なつた.4) 毎分呼気量はWBT 7°Cの上昇で1.58倍に増加し,呼吸数は2.27倍に増加した.これはWBT上昇による呼吸器からの蒸散効率の低下を代償するのに充分なものであると考えられた.5) WBTの上昇は胸部皮膚温の上昇をまねき,皮膚面からの蒸散が抑制されていることを示すものと考えられた.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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