反芻家畜のルーメン細菌に対する免疫応答-とくに放牧牛,肥育牛および舎飼羊の血中凝集素価

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概要

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ルーメン細菌19株に対する,放牧牛,肥育牛および舎飼羊,234頭の血中凝集素価を調査した.その結果,供試した反芻家畜はすべてルーメン細菌に対して,何らかの免疫応答を行なっていることが明らかにされた.また,放牧•肥育•舎飼など家畜管理の状態による抗体の存在の有無や,抗体価の高低がみられた.このようなルーメン細菌の抗体調査から,これまで知られているルーメン微生物が宿主の代謝に影響をおよぼしているのと同様に,宿主の免疫応答の存在が明確にされた.また,この抗体調査は家畜管理や飼養条件を判定する指標として用いられる可能性も示唆された.なお,この抗体はいわゆる正常抗体の範ちゅうに属するものと考えられ,その免疫学的な意義に関しても考察した.

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