チャ木部樹液中のアミノ酸濃度の台切り更新にともなう変化
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概要
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台切り更新による新芽品質向上機構には根の機能変化が関係していると考え,根の活性の指標となる木部樹液中のアミノ酸濃度を調べた。木部樹液は真空吸引法で採取した。台切り処理により,一番茶新芽の遊離アミノ酸含量は約20%増加し,タンニン含量はやや低下した。アミノ酸組成の変化は少なかった。<BR>木部樹液の採取量は茶樹,採取日,季節によって大きく変動したが,台切り処理の影響は認められなかった。樹液中にはグルタミソとテアニンが多く,この2種で全アミノ酸の70%を占めた。樹液中にタンニンは検出されなかった。樹液中のアミノ酸濃度は,台切り処理により19-34%上昇したが,アミノ酸組成の変化は少なかった。<BR>以上の結果から,台切り更新による新芽のアミノ酸含量の増加の一因は,根の窒素吸収能力やアミノ酸合成能力の高まりにあることが示唆された。
- 日本茶業技術協会の論文
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