人工第一胃におけるガス産生像とその飼料価値評価への応用に関する研究 : VII. 可消化養分総量と可消化粗蛋白質含量との関係について
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概要
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既報の結果から,飼料の粗蛋白質(CP)とその消化率(Dp)を用いてTDN=k1Dp+(k2/CP)+k3の関係式が成立するのではないかと推察し,この関係が実際の各種飼料に一般的に適用できるかどうかを検討した.これにより既報のガス指標値GとDCPとの密接な関係:DCP=k4•CP•G+k5の成立の根拠を明らかにしようとした.そのため,公表されている4つの飼料成分表の各反芻動物用の可消化成分を用いて,各分類別に(TDN•CP/100)=k6DCP+k7CP+k8の関係に関する重回帰分析を行うとともに,DCP=k9(TDN•CP/100)+k10の直線回帰分析の結果を用いて上記の関係に影響する若干の因子を検討した.結果の概要は以下のごとくである.1) 飼料のTDNとDCP間の直接の相関関係は各飼料の分類別によって有意(P〈0.05)なものと,そうでないものとがあり,えられた相関係数は一般的に低かった.2) 動•植物性各種飼料338種において(TDN•CP/100)=0.491DCP+0.314CP-0.825,R:0.984,P〈0.001,の関係をえたが,この種の有意で高いR値は各腫飼料の分類にかかわりなく共通して認められた.3) TDN•CP/100とDCP間のr値を検討したところ,各飼料の分類別にえたrはすべて有意(P〈0.001)であったが,ワラ類21種,棉実と落花生関連飼料12種でそれぞれr: 0.851,0.848を示し,他の飼料に比して有意(P〈0.05)に低かった.4) その原因を検討した結果,粗センイ/CPの比:6.0以上と以下,および粗脂肪含量:10%以上と以下に類別したいずれの飼料群においても,あてはめの程度の高い上記の重回帰のえられることを認めた
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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