簡易ボタンホール作製法
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概要
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われわれは,Twardowskiらの方法と當間らの方法を組み合わせた簡易ボタンホール(BH)作製法を考案し,その安全性と有用性について検討した.週3回血液透析を継続している安定期外来患者で,文書による同意が得られた9名(男性6名,女性3名,年齢62.3±17.1歳,原疾患:糖尿病性腎症5名,慢性糸球体腎炎4名)を対象とした.簡易BH作製法は,透析開始時通常の穿刺針で穿刺し,次回以降の透析開始時,穿刺孔に形成された痂皮を剥がし,前回と同じスタッフが同じ穿刺針を用いて同一部位に同一方向で反復穿刺し,穿刺抵抗が軽減したと感じるまで繰り返した.穿刺抵抗が軽減した時点をルート完成と判断し,次回透析よりBH専用針を使用し,挿入を行った.1例が挿入困難で再ルートを作製したため,10回の作製回数で検討した.穿刺抵抗が軽減するまでの穿刺回数は,3.3±0.3回であり,80%が3回の穿刺でBHを作製できた.なお,BH観察期間は1〜10か月であるが,全症例とも,感染やドロップアウトはなくBH挿入を現在も継続中である.簡易BH作製法は,安全に施行でき,Twardowskiらの方法の欠点である穿刺孔の広がりおよび當間らの方法の欠点である高コストも改善できた.BH挿入は針刺し事故の防止にもつながるため,医療安全の面からも推奨できると考えられた.
- 社団法人 日本透析医学会の論文
著者
-
岡田 一義
日本大学医学部内科学系腎臓内分泌内科学分野
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阿部 雅紀
日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
-
丸山 高史
日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
-
丸山 範晃
日本大学医学部内科学講座腎臓内分泌内科部門
-
岡田 一義
日本大学 内科学講座循環器内科部門
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岡田 一義
日本大学 医学部 内科学講座 内科二部門
-
大塚 恵子
日本大学医学部附属板橋病院透析室
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吉田 好徳
日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
-
岡田 一義
内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
-
岡田 一義
日本大学医学部内科学系腎臓高血圧内分泌内科学分野
-
飯島 真一
赤塚幸クリニック
-
水盛 邦彦
日本大学医学部附属板橋病院透析室
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小川 千恵
赤塚幸クリニック
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