空間記憶に及ぼす眼球運動の選択的干渉および促進効果:身体運動との比較に基づいて
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究では,視覚的に符号化された空間情報が,眼球運動と身体運動の両方によってリハーサルされているのか,それとも眼球運動のみによってリハーサルされているのかという問題を検討した.実験1では,眼球運動のみが空間記憶を干渉し,身体運動は視覚的に符号化された空間記憶を干渉しなかった.実験2では,実験参加者が保持期間中,眼球もしくは身体を使って記憶すべき刺激の動きに対応した運動を行った場合に生じる促進効果を検討した.その結果,刺激に対応した眼球運動を行った場合においてのみ促進効果が生じた.これら二つの実験結果から,視覚的に符号化された空間情報のリハーサルには,身体運動は関与しておらず,眼球運動が関与していることが示唆された.
著者
関連論文
- 明るさイメージによる明・暗順応
- 移動経路の複雑さと空間記憶の方向特異性の関係 : 移動距離の効果に関する分析(実・仮想空間の知覚・認知,一般)
- 熟知環境における認知地図の歪み : 大学キャンパスの手書き地図を用いた検討(実・仮想空間の知覚・認知,一般)
- 空間記憶に及ぼす眼球運動の選択的干渉および促進効果:身体運動との比較に基づいて
- ワーキングメモリのモデルと信号検出理論に基づいたイメージ鮮明度査定能力の測定
- 輝度イメージの形成による明るさの順応水準の変化
- 相対的方向判断における空間記憶の方向特異性と身体の向きの効果
- イメージの視覚情報と感情情報の共起性に関する研究
- 空間記憶に及ぼす身体運動による選択的干渉および促進効果:眼球運動との比較に基づいて
- 触運動的潜在記憶課題に視覚的プライムは有効か? : 視覚的,触運動的イメージ効果の検討(研究発表D,AVプレゼンテーション,VII.第18回大会発表要旨)
- 熟知環境における認知地図の歪み : 大学キャンパスの手書き地図を用いた検討
- 視-触クロスモダルプライミングの生起メカニズムに関する研究