相対的方向判断における空間記憶の方向特異性と身体の向きの効果
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概要
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本研究では,空間記憶の方向特異性と身体の向きが空間判断に及ぼす効果について検討した.実験1では,27名の大学生に対し,大学構内において相対的方向判断を行うことが求められた.彼らは,構内のある地点にいて,特定の方向を向いている場面をイメージし,その向きを基準として目に見えないターゲットの方向判断を行うように伝えられた.実験2では,28名の大学生に対し,室内の経路を対象として判断を行うことが求められた.両実験の結果から,イメージされる方向が長期記憶に貯蔵されている選好的な空間記憶の向きおよび身体の向きの両者と一致する場合に最も判断が速く,いずれか一方とでも向きが不一致だと判断が遅くなることが示された.
- 日本認知心理学会の論文
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