揮発性有機化合物標準液の濃度の精確さに対する容器空隙率の影響

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概要

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揮発性有機化合物標準液の不確かさに影響する要因として，原料純度と溶媒中の不純物，標準液の調製操作とその保存安定性等が挙げられる．その中で，特に標準液の調製操作に伴う要因をより詳細に検討した．調製容器の空隙率や原料物質の使用温度等について，直交配列表を用いる実験計画法に基づき検討を行い，標準液の濃度の精確さに与える要因について定量的に評価した．その結果，標準物質の調製濃度の精確さに最も影響を与える因子は容器の空隙率であることを見いだした．特に，溶媒よりも大きな蒸気圧をもつ物質を扱う際には問題であった．高揮発性物質である1,1-ジクロロエチレンについて，その蒸気圧から求めた容器の空隙への蒸発量を求めると，空隙率を5％以下にすれば，その影響を最小限に抑えることが可能である．更に，ガスクロマトグラフィー測定におけるサンプル容器の空隙率も測定の精確さに影響を与えることが分かった．

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