腰痛に対する薬物療法のEBM
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
腰痛に対する薬物療法(特にNSAIDs,筋弛緩薬,抗うつ薬)のEBMについてCochrane Reviewを中心に調査した.まずNSAIDsは急性腰痛に対して効果があるが消化器系合併症が問題となる.NSAIDs間の効果に違いはなく,鎮痛剤より効果があるかは中等度のエビデンスがあった.慢性腰痛に対する効果は証明されていないが,これは絶対的なRCT量の不足による可能性が強い.筋弛緩薬は急性腰痛に対して強いエビデンスがあるが,長期効果は証明されていない.検討された筋弛緩薬には非ベンゾジアゼピン系薬剤が多く,中枢神経系の副作用はプラセボの約2倍であった.慢性腰痛に対する抗うつ薬はプラセボと比較して,疼痛は軽減させるが日常生活の改善度は差がなく,抗うつ薬使用群は有意に眠気,口内乾燥感,フラツキなどの副作用が多い結果であった.欧米と本邦では薬剤そのものや,その分類法が異なり国際的な分類の統一と本邦独自のメタアナリシスが必要と思われた.
- 日本腰痛学会の論文
著者
-
笠原 孝一
神戸労災病院, 整形外科
-
金村 在哲
神戸労災病院整形外科
-
井口 哲弘
兵庫県立総合リハビリテーションセンター 中央病院 整形外科
-
笠原 孝一
神戸労災病院整形外科
-
笠原 孝一
神戸労災病院 整形外科
-
井口 哲弘
兵庫県立塚口病院 整形外科
-
井口 哲弘
兵庫県総合リハビリテーションセ
-
井口 哲弘
神戸労災病院 整形外科・勤労者腰痛センター
-
井口 哲弘
兵庫県立総合リハビリテーションセンター リハビリテーション中央病院整形外科
-
井口 哲弘
神戸労災病院整形外科
-
金村 在哲
神戸労災病院整形外科・勤労者腰痛センター
-
井口 哲弘
兵庫県立総合リハビリテーションセンター
-
笠原 孝一
神戸労災病院整形外科・勤労者腰痛センター
関連論文
- 870 変形性膝関節症患者のストレッチホームエクササイズが歩行に及ぼす効果(骨・関節系理学療法17, 第42回日本理学療法学術大会)
- 423 変形性膝関節症患者の膝関節ROMに対する大腿四頭筋ストレッチエクササイズの効果(骨・関節系理学療法28,一般演題ポスター発表,理学療法の可能性,第41回日本理学療法学術大会)
- 下肢骨折後の骨萎縮発生に関する研究
- 腰痛患者における社会復帰を遅らせる因子の検討
- 勤労者腰痛疾患の実態と社会復帰に関する前向き調査(第2報)
- 勤労者腰痛疾患の実態と社会復帰に関する前向き調査 : 第1年次報告
- 腰椎後方除圧術における傍脊柱筋の損傷 : 棘突起から剥離することの意味
- 頚椎脊柱管拡大術の術式による術後上肢神経障害発生率の差 : 片開き式脊柱管拡大術と棘突起縦割式脊柱管拡大術の比較
- 腰部外側神経根障害の手術治療成績について
- 腰部脊柱管狭窄症に対する広範椎弓切除術の経年的術後成績
- X線学的に見た腰椎不安定性と椎間板変性所見の関連について
- 腰椎椎弓切除後の骨新生と再狭窄における腰椎不安定性の関与の検討
- 腰椎不安定性と MRI における椎間板変性度の関連についての検討
- 腰椎の椎間可動角と椎間板変性との関連についての検討 : 椎間可動角の異常は椎間板変性の始まりか?
- 腰椎不安定性に関するX線学的因子とその年齢分布
- 橈骨遠位端骨折後に生じた長母指伸筋腱皮下断裂の治療経験
- 明らかな変性すべりがない椎間における前後方向への腰椎不安定性と臨床症状の関連について
- 中間位でのすべりの程度と動的因子では, どちらがより腰椎の臨床症状に影響を与えるか
- 腰椎の不安定性と臨床症状との関連 ; すべりの増強か? ・椎間の角度か?
- 腰椎疾患診断における病歴の重要性の検討
- 表面筋電計を用いた挙上運搬動作における体幹筋力の解析
- 900度焼成ハイドロキシアパタイトスペーサーを用いた頚部脊柱管拡大術の検討
- 腰椎変性すべり症の症状と神経学的所見の検討 : 腰椎の単椎間すべりと多椎間すべり, 単椎間前方すべりと後方すべりの臨床症状の比較
- 椎間板の免疫学的特権とその分子生物学的メカニズム : Fas-ligandの存在とその役割
- 腰部症状における前後方向への腰椎不安定性の関与について
- 後方除圧固定術の適応と実際
- 後頭脊椎固定術後のADL障害
- 143 全人工股関節置換術前後での変形性股関節症患者の跛行改善に関連する因子(骨・関節系理学療法1,一般演題ポスター発表,理学療法の可能性,第41回日本理学療法学術大会)
- 高齢者におけるcombined stenosisの診断と治療(このcriteriaの診断基準にも触れて)
- 第5腰椎を固定尾側端とした腰椎多椎間固定術 (floating fusion) におけるL5/S1椎間障害
- 手指運動麻痺を主訴とした頚椎症性筋萎縮症の病態
- 腰椎変性側弯症に対する固定術を併用しない椎弓切除術の手術成績 (シンポジウム 腰椎変性側弯の治療選択)
- 腰部脊柱管狭窄症における治療成績の疾患別追跡調査
- X線学的にみた腰椎の椎間不安定性と椎間板変性の密接な関連
- 腰部脊柱管狭窄症の手術戦略--広範椎弓切除術を中心として (誌上シンポジウム 腰部脊柱管狭窄症--最近の進歩)
- 腰椎不安定性とMRIにおける椎間板変性度の関連
- 腰痛に対する薬物療法のEBM
- 半月板縫合術と半月板切除術の比較 : 前十字靭帯再建膝におけるX線学的検討
- 鏡視下半月縫合術後治癒不良例と判定された症例の分析
- 骨粗鬆症による圧迫骨折が脊椎アライメントと臨床症状に与える影響
- 当科における腰椎多数回手術症例の検討
- 五十肩のMRI所見
- KT-2000およびテロスによる後十字靱帯温存型人工膝関節置換術の評価
- 腰椎変性すべり症における臨床症状と前後への不安定性について
- 腰部脊柱管狭窄症の追跡調査における対象患者の選択
- 当院における大腿骨頚部骨折の予後調査
- 腰椎分離症および分離すべり症の保存的治療の経過について
- 腰椎椎間板ヘルニアに対する手術的治療の長期成績
- 骨粗鬆症性椎体骨折患者の予後調査
- 脊椎重複病変の臨床症状及び手術成績について
- 変形性脊椎症における重複病変と変性所見との関連
- 腰椎変性疾患に対する非固定椎弓切除術の長期成績
- 腰椎椎間板ヘルニアにおけるヘルニア腫瘤の空間的分析
- 椎体後縁に骨棘を伴う腰椎椎間板ヘルニア手術例の臨床的検討
- 腰椎椎間板ヘルニアにおける Vertical Migration について
- 腰部脊柱管狭窄症に対する非固定広範椎弓切除術と固定併用術との術後成績の比較
- 腰椎変性すべり症のX線学的検討 : 単椎間と多椎間のすべりについて
- ビタミンD抵抗性クル病に骨巨細胞腫を合併した1例
- 表面筋電計を用いた挙上運搬動作における体幹筋力の解析
- 腰部脊柱管狭窄症に対する非固定広範囲椎弓切除術
- バックトラッカーシステムを使用した腰部の運動分析
- 骨形成不全症の手術療法の検討--特にSofield手術におけるrodのmigrationについて (第56回中部日本整形外科災害外科学会) -- (小児整形)
- 広範椎弓切除術--長期成績からみた適応と限界 (特集 腰部脊柱管狭窄症--病態,診断,治療) -- (手術的治療)
- 三軸電子角度計を用いた看護業務における作業姿勢の分析
- 経験と考察 腰椎多数回手術症例の検討
- 腰椎不安定性に関するX線学的因子と年齢分布 : 加齢による不安定形態の変遷 (特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2004)
- 腰椎疾患診断における病歴の重要性の検討