バセドー病の治療により血小板数の改善を認めた特発性血小板減少性紫斑病の1例
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概要
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2005年8月, 妊娠41週で血小板数4.0×104/μlが判明. 骨髄の巨核球数192/μl, PAIgG 220ng/107cellsで特発性血小板減少性紫斑病と診断された. 翌月から23カ月間プレドニソンを服用したが完全寛解には至らなかった. 2006年3月以来, 深部静脈血栓症による肺梗塞のためワーファリンを服用している. 2007年7月血小板数 3.9×104/μlで脾臓摘出術を目的として当院を受診した. 来院時, 手指振顫, 甲状腺腫あり. 検査ではFT4 5.17ng/dl, TSH<0.005μIU/mlでTSHレセプター抗体が陽性であったためバセドー病も合併していると診断されチアマゾールの服用を開始した. チアマゾールの服用2カ月後, 血小板数は正常化したが, 2007年12月症例の強い希望により脾臓摘出術が行われた. 術後, 血小板数は25〜30×104/μlと更に上昇した. 両疾患は共に自己免疫性疾患である. 抗甲状腺薬によりITPも改善したことより, 両疾患の発症機序に共通の免疫機構の破綻が推定される.
著者
-
東郷 庸史
恵愛堂病院外科
-
星野 洋一
恵愛堂病院 内科
-
東郷 庸史
恵愛堂病院 内科
-
田谷 禎増
恵愛堂病院 内科
-
島野 俊一
恵愛堂病院 内科
-
島野 俊一
群馬県立がんセンター血液内科
-
小磯 博美
群馬大学医学部 生体統御内科学
-
梅澤 公彦
恵愛堂病院内科
-
町田 守也
恵愛堂病院内科
-
須藤 幸一
恵愛堂病院外科
-
栗原 照昌
亀田総合病院乳腺科
-
星野 洋一
恵愛堂病院内科
-
田谷 禎増
恵愛堂病院内科
-
島野 俊一
恵愛堂病院内科
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