過去10年間に学校検尿で見出された予後不良例の検討
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概要
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過去10年間に当科へ入院した腎疾患児347例の内,経過中に腎不全へ進行した症例は14例であった。これらの14例中,その発見動機が学校検尿であった症例は4例 (ANCA関連腎炎1例,膜性増殖性糸球体腎炎1例,両側矮小腎2例) であった。腎不全進行例でその発見動機が学校検尿であった例とそれ以外の例について,診断時の血清クレアチニン値,末期腎不全までの期間に有意な差はみられなかった。しかし,個々の症例についてみると学校検尿による発見とその後の管理が患児の腎不全進行をある程度抑制し,生活の質の向上に寄与していることがうかがわれた。
著者
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田中 完
弘前大学医学部小児科
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中畑 徹
弘前大学医学部 小児科
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鈴木 康一
弘前大学医学部 小児科
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舘山 尚
むつ総合病院小児科
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和賀 忍
国立療養所岩木病院
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杉本 和彦
国立弘前病院 小児科
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柿崎 良樹
かぎざき小児科アレルギー科クリニック
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舘山 尚
むつ総合病院 小児科
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田中 完
弘前大学医学部 小児科
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和賀 忍
国立療養所岩木病院 小児科
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