超音波画像解析によるカキ異物検出法の開発
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概要
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カキ殻異物の検出技術の開発のため,超音波画像診断装置により取得した画像について検討し, 以下の知見を得た. (1)超音波によるカキむき身の断層撮影を行った. プローブをカキの外套膜縁辺側方向から唇弁側方向へ移動しながら断層撮影を行った.カキむき身は比較的強い反射像が得られるが,貝柱部分は表面のみ反射強度が強いことが判明した. また,カキ内部には強い輝点が複数観察されたが,この輝点の由来については不明であった. (2)カキ殻異物があるカキむき身の超音波断層画像について画像処理を行った. 画像輪郭の検出と強い輝点の検出の演算によりカキ殻異物候補を絞り込むことが可能になった. (3)カキ貝柱の識別について検討した. 周波数の異なる超音波画像について,種々の演算処理を検討したが貝柱を明確に織別することはできなかった. 以上,超音波画像により,カキ殻異物を輝点として検出することは可能であるが,異物以外のものに起因する輝点との判別が課題である. これを解決することによって,新たな食品用異物検査機器の開発につながると考えられる.
- 広島県立総合技術研究所食品工業技術センターの論文
- 2011-03-00
広島県立総合技術研究所食品工業技術センター | 論文
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