岩手県における雑穀研究のあゆみとその考察
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概要
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雑穀は古くから栽培されてきた穀物であり、現在でも多くの国々で重要な作物として栽培されている。しかしながら、雑穀に関する文献は主要作物に比較すれば少ない。とはいえ、情報化が進んだ現在ではインターネットを通じてそれら海外や、国内で発表された過去の文献情報あるいは文献そのものまで容易に入手することができる。しかし、論文発表されていない過去の試験研究データについてはこの限りではない。筆者は平成17年から、岩手県農業研究センター県北農業研究所所内およびセンター本部の図書館を中心に雑穀に関する各種文献を調査した。本稿では、本県で、雑穀栽培が盛んであった昭和初期における岩手県立農業試験場の雑穀研究を通史の形で振り返るとともに、2冊の「成績彙集」、に掲載されている試験研究データを再録した。現在、雑穀は国内消費者に健康食材として広く認識され、県内における生産も増加の一途をたどっている。その反面、雑穀栽培面積の増加、連作圃場の増加による各種の問題も生じている。これらの課題を解決するために、県農業研究センターの雑穀研究は大きな役割を果たしていかなければならない。諸先輩方の研究成果を紹介することが本県雑穀研究進展の一助となることを願っている。
- 岩手県農業研究センタ-の論文
- 2010-03-00
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