かご漁業による白石島海洋牧場の有効利用と資源管理
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概要
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瀬戸内海中部の岡山県笠岡市白石島地先では、人工魚礁の設置による漁場整備と人工種苗の放流により漁業資源を増大させ、漁船漁業の経営の安定化を図ることを目的に海洋牧場事業が実施され、これまでに魚類の生息状況、放流魚の定着状況等が明らかにされている。本海洋牧場では、保護水面や禁漁区の設定、小型底びき網漁業の禁止等、漁業操業上の制約に加えて、幼稚仔保育場、未成魚育成場、成魚生育場等、魚介類の発育段階別に漁場が造成され、中でも幼稚仔保育場区域では、人工魚礁が特に密に配置されている。しかし、そこでは、メバル、カサゴ等の魚礁性魚種の幼稚魚だけでなく成魚までもが滞留し続け、周辺海域での漁獲量が期待したほど増加しないという事態が生じてきている。地元漁業者間では、持続的な漁業生産を前提とした大型魚の間引き漁獲による資源の有効利用を望む声が高まりつつあることから、本研究では、海洋牧場内においてかご漁具を用いた試験操業を実施し、魚種別採捕尾数、採捕魚の全長組成、水揚げ金額から、本漁法による資源の有効利用の可能性と資源管理手法について検討した。
- 2009-11-00
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