新たに開発した視覚的な空間性注意の測定方法における信頼性
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概要
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空間性注意の能力を測定するために新たな方法を開発した. この方法では表示空間, 標的の種類, 手掛かりの有無を条件として, 被験者が視覚刺激に応答するまでの反応時間を測定した. 本研究の目的は開発した測定方法の信頼性を確かめることであった. 信頼性の確認のために同一被験者に対して同じ検査を二回実施し, 二回の測定値間の相関係数を算出した. 結果, 被験者16名中15名において, 0.739~0.980の有意な相関係数が認められた. 1名の被験者では有意な相関係数が認められなかったが, 開発した測定方法には概ね信頼性があることが考えられた. しかし1名の被験者において有意な相関係数が得られなかったことから, 今後も安定した測定値を得るための方法について検討が必要と考える.We have developed a new method to measure visuospatial attention ability. This method measures the reaction time from the onset of a visual stimulus to a subject responding to it, in relation to representation space, kind of target and presence/absence of a cue. The purpose of this study was to confirm the reliability of the measurement method that we have developed. To confirm the reliability, we carried out the same test twice for the same subject, and calculated the coefficients of correlation between the two measurements. In the results, 0.739-0.980 significant coefficients of correlation were shown in 15 of 16 subjects. Significant coefficients of correlation were not shown in one subject. It was therefore concluded that the measurement method was almost reliable. However, because we did not obtain significant coefficients of correlation in one subject, we will consider improvements to our method to obtain more stable measurements in future.
- 2010-01-31
著者
-
清水 一
広島大学
-
清水 一
広島大学医学部保健学科
-
清水 一
広島大学大学院保健学研究科
-
清水 一
広島大学 大学院保健学研究科
-
清水 一
県立広島大学 保健福祉学部
-
清水 一
広島大学保健学研究科
-
井上 順一
国立病院機構九州医療センター
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