片親性ES細胞に由来する神経幹細胞の遺伝子発現解析
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概要
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ES細胞 (Embryonic Stem Cell: 胚性幹細胞)は種々の細胞へと分化することができる分化多能性と、分裂した後も同じ性質・能力を持った細胞である。我々は片親由来のES細胞である単為発生胚由来ES細胞 (Parthenogenetic ES: PgES) / 雄性発生胚由来ES細胞 (Androgenetic ES: AgES) の多分化能性を示してきた。今回、受精卵由来のES細胞とPgES細胞/AgES細胞の3種類のES細胞より神経幹細胞への分化誘導を行い、神経幹細胞に特徴的な遺伝子発現をそれぞれ比較・検討した。その結果、どのES細胞株からも神経幹細胞ならびに神経細胞への分化誘導が可能であった。しかし、AgES細胞由来の神経幹細胞と他の神経幹細胞との間に幹細胞の自己複製能に関わるBmi-1の発現に差が見られ、AgES細胞が体内で外胚葉由来の細胞へと寄与しにくい原因の1つであることが示唆された。
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