血清CA19-9とCEAが異常高値を示した尿管癌の1例
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概要
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77歳男.主訴は無症候性肉眼的血尿.右尿管癌疑いにて,右腎尿管全摘術及び膀胱部分切除術を施行した.病理組織診断は,UC,G2>G1,INFα,PNT,pTa,ew0,ly0,v0であった.経過観察中,肛門の奥に痛みを自覚し,下部消化管造影検査,大腸ファイバー,造影CT検査より,右尿管癌再発と考え放射線療法を開始した.全身状態の悪化と食欲不振,CA19-9及びCEA高値がを示し,その後,肝不全,腎不全をきたし永眠された.病理解剖所見で血清CA19-9,CEAが高値を示していたため,産生腫瘍を疑い免疫染色を施行した.尿管原発巣と比較して,再発巣ではCA19-9,CEAとも強くほぼ均一に染色されていた.更に腫瘍の増殖能を調べるために核内増殖関連蛋白であるPCNA,Ki-67の免疫染色を施行した結果,両者とも手術標本と比較して剖検標本の方が強く染色されていたWe report a 77-year-old Japanese man with superficial ureteral carcinoma with elevation of serum CA19-9 and carcinoembryogenic antigen (CEA) at recurrence. We performed radical nephroureterectomy and partial bladder resection for the right ureteral carcinoma. Pathological diagnosis was UC, G2 > G1, pTa, NO, MO (according to UICC classification). Eighteen months later, local recurrence and multiple metastases were observed, accompanied by the elevation of serum CA19-9 and CEA. His autopsy specimens showed positive immunostaining for serum CA19-9 and CEA. In Ki-67 labeling index, the autopsy specimens showed higher scores than the surgical specimen.
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