不登校に関する事例懇談会の試み
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概要
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本稿は、数年前から某地方都市で試行中の「不登校に関する事例懇談会」に焦点を当て、会発足に至る経緯と現状を述べた後、会での事例検討や懇談の内容に基づいて、最近の不登校問題をめぐるトピックスを論じたものである。プラスの動向として、不登校児を抱える小・中学校が、学級担任を支援しながら全校的な指導体制の確立・強化に努めつつあることと、外部の専門医(内科・小児科・神経科等)との協力・連携を進めつつあることを指摘したが、それに随伴するマイナス面として、教師も親も子どもも総じて、不登校問題に対処する際の心の葛藤〔化〕を避けようとする傾向が強まりつつあることに、警鐘を鳴らした。This paper treated of our case conference on non-attendance at school, which was held annually in a city for the past six years. Lively discussions about the cases presented at the conference brought about the following observations on current topics of non-attendance at school. As desirable tendencies, first, each school seemed to be establishing the treatment system for the absentees and the support system for the homeroom teachers. Second, school teachers seemed to have cultivated close relations with medical doctors treating the pupils. But, it seemed that an inclination of teachers as well as pupils and their parents to evade inner conflicts concerning non-attendance at school accompanied the tendencies above.
- 大阪教育大学養護教育教室,大阪教育大学聴覚言語障害児教育教室の論文
- 1999-12-25
大阪教育大学養護教育教室,大阪教育大学聴覚言語障害児教育教室 | 論文
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