日本占領期における視聴覚教育と学校図書館の関わり
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概要
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論文/Thesis本研究では日本占領期の教育改革における、視聴覚教育と学校図書館の関わりについて検討した。占領期の教育改革では、占領軍によって多様な資料を用いた教育や、図書以外の視聴覚資料を備える教材センターとしての学校図書館の設置が提示された。これに応じ、視聴覚教育、学校図書館の双方で制度構築が進み、視聴覚教育と学校図書館が連携しうる状況が整えられていった。こうした連携が重要であることは、運動団体の議論や、実践報告においても示されていた。よって占領期においては、占領軍の占領政策が終結したこと、学校図書館法による国庫補助が視聴覚教材まで及ばなかったこと、文部省内での視聴覚教育課の位置づけが曖昧だったこと、以上3つの阻害要因により両者の連携が広まることはなかった。The paper describes the relationship of school libraries and audio-visual education during the post-Workd War II era in Japan under the US occupation (1945-1952). The General Headquarters, the Supreme Commander for the Allied Powers and related organizations proposed the education using various materials and the suggestion that a school library should manage audio-visual materials. Accordingly, Japanese Ministry of Education built the system of a school library and audio-visual education. The basement of the relationship was debeloped. Some private organizations and practitioners stressed the importance of the relationship. Therefore it was attempted to establish the relationship between school libraries and audio-visual education. However, the relationship was not diffuse. There are three disincentive factors for the relationship: the termination of occupation policy, the absence of finance supports for audio-visual materials in school library law, and the ambigous position of audio-visual education in Japanese Ministry of Education.
- 2010-03-30
著者
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