全日本女子バスケットボールチームの攻撃形態から捉えた戦力分析
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概要
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本研究は, 全日本女子バスケットボールチームを分析対象とし, バスケットボールゲームにおける時系列から捉えた攻撃形態について, 発現されたデータの数量的処理により, オフェンス力の分析を試みたものである。分析にあたり, ボール保持から攻撃が終了するまでのプレイ数により, 攻撃形態をファーストブレイク, アーリーオフェンス, セットオフェンスの3 局面に区分し, それぞれの起点別に, 成功率, 得点効率, 発生率, 得点率, 重要度を算出した。 その結果, 日本は, 対中国戦において, ファーストブレイク及びアーリーオフェンスの発生率が低く, その成功率は, 顕著に劣位であった。対韓国戦では, ファーストブレイク及びアーリーオフェンスにおいて, 優位であるが, セットオフェンスでは, 劣位を示し, 両チーム間には, 戦力的な差違は認められなかった。また, 重要度分析からは, ファーストブレイク及びアーリーオフェンスのゲームに及ぼす影響力の大きさを捉えることができた。そして, 算出された数値は, 全日本女子バスケットボールチームの競技レベルを把握できるとともに, 今後の練習内容の設定やコーチングに役立つものと考えられる。The purpose of this study is to analyze the basketball games, and offensive patterns by elapsed time on the Japan women basketball team in the Asian basketball championship for women. The results may be summarized as follows : 1. It was shown that Japan was remarkable low score on the ocurrence rate and the sucsess rate in the fastbreak and early offense against China. 2. It was shown that Japan was superior on numerical terms in the fastbreak and early offense to Korea, but was inferior in the set offense to that. Therefore, strength potential difference couldn't be recognized between both teams. 3. It was understood that the fastbreak and early offense influenced over games, in comparison with the importance rate in offensive patterns. 4. On the starting point of the fastbreak and early offense, the ocurrence rate of offense from the rebound was the highest. It seems that the difference of the rebound force causes the effect for offensive patterns of the team. 5. It is understood that quantitative figures the calculated data represent value which we can highly estimate the offensive ability of the Japan women basketball team, and this seemed to show an objective information in coaching and setting of practice.
- 山形大学の論文
- 2003-02-17
著者
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