選択的スプライシングの巧妙さとその破綻 : 神経難病発症に関連する異常スプライシング
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概要
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ひとつの遺伝子から多種類の蛋白質を生じることにより,ヒトではすべての遺伝子の数よりもはるかに多い20万種類以上の蛋白質がつくり出されている.この多様性を生み出す駆動力は,mRNAの選択的スプライシングである.ところが,本来は精密であるべき選択的スプライシングに異常が生じた場合,機能を欠いた蛋白質あるいは細胞傷害性の異常蛋白質が産生され,ときとして疾患発症に結びつく.本稿では,巧妙に制御されたスプライシングの分子機構と,それが破綻したときに生じる神経疾患の発症機序について紹介する.
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