低酸素海水に反復暴露したリシケタイラギ(Atrina lischkeana)の浮上行動とへい死
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概要
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This study examines the effect of repeated hypoxia on up and down movement behavior and their survival of pen shell(Atrina lischheana). Pen shells (shell length ca. 13.1cm)were collected from Ariake Sea, Japan and placed in plastic chamber (120 L volume)filled with washed sand (diameter 0.5mm)at 20 cm depth. The pen shells acclimated were exposed to repeated hypoxia (DO<0.5 mg/L; 6 hours at one day; for 31 days)by bubbling with $N_2$ gas. Before and after the exposure of hypoxia, height of shell at top from bottom was measured. As a result, move up behavior was observed under hypoxia, and shell sinking behavior under aerobic conditions. However, movements of shell at hypoxia and aerobic conditions were decreased from the 3rd day of exposure, and finally all pen shell were died at day 31st of exposure. Thus, we could conclude that pen shell become weak, decreased their move up and down behavior, and then finally died by repeated exposure of hypoxia.有明海産リシケタイラギ(Atrina lischkeana,1齢;平均殼長13.1cm)を水槽に収容し,1日1回6時間で31日間,低酸素海水に反復暴露して浮上行動と生残について調べた.その結果,1)タイラギは低酸素条件下で底面から浮上し,酸素濃度が回復すると潜行する運動を繰り返し,2)繰り返し低酸素に暴露されると潜行できなくなり浮き上がって倒れる個体が観察され,3)暴露31日目で10個体全てがへい死した.よって,タイラギは低酸素条件に繰り返し暴露されると,浮上してへい死に至ると結論された.
- 2009-02-27
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