標高によるヤマブドウ(Vitis coignetiae Pulliat)の果房の形態的変異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ヤマブドウ(Vitis coignetiae Pulliat)の遺伝資源収集を目的として,野生系統の収集と果房形態についての変異の把握を試みた。系統収集は主に長野県の中央アルプスおよび八ヶ岳山麓で2006~2007年に行った。果房形態の調査は,環境要因を標高のみに単純化するため,調査地を1つの河川流域(中央アルプス,小黒川)に選定した。採集系統数は総計26であり,分布域は標高1100~1600mであった。小黒川流域の9系統において,主成分分析により果房形態の変異を把握した。主成分値は標高との間に関係が認められ,標高が高くなるほど果房長と分枝数は増大し,果房幅と分枝あたり果粒数は1300m付近をピークとしていた。収量にあたる果房あたり果粒数は標高1300m付近にピークが認められた。果皮色は標高との間に明らかな傾向は認められず,果軸の赤色発現は標高1400m付近にピークが認められた。
- 2008-03-27
著者
関連論文
- 里地里山における未利用資源の活用と循環を考える実演会報告 : 林地残材・切捨間伐材のチップ化による有効活用の可能性
- ヒノキ幼齢林における獣害の現況把握と補植苗数決定の試み
- 長野県中南部に自生するサルナシ (Actinidia arguta (Sieb.et Zucc.) Planch. Ex Miq.) の果実形態と収量の系統間差異
- 切土のり面における陸生スゲ類5種の生育と永続性
- 標高によるヤマブドウ(Vitis coignetiae Pulliat)の果房の形態的変異
- 信州大学演習林における炭素蓄積量および炭素吸収量の試算
- 鳥類相からみた野辺山ステーションの自然環境
- 小学生を対象とした緑化型環境教育の展開 : 浜中町におけるビオトープ造成(第39回大会)
- マタタビ(Actinidia polygama (Sieb. et Zucc.) Planch. ex Maxim.) の自生地の立地環境と虫えい果サイズの地域間差
- 切土のり面に植栽されたスゲ属植物5種の生長特性
- 水辺環境の保全を目的とした構内ビオトープの造成
- A9 絶滅危惧の水生植物ヒシモドキの種子形態の地域性について(口頭発表,講演要旨,野生生物保護学会2004年大会大会報告)
- 林道周辺における植生と鳥類相との関係(「緑化工施工後一定期間経過後の事例とモニタリング手法」(IV))
- (予報)採草地からの牧草飛散 : これって移入種問題?(第36回大会)
- 伊那周辺における鳥類相とその多様性に及ぼす林道の影響
- 覆道上堆積物の緑化資材としての利活用(第35回大会)
- 湿生植物の生育に配慮した水域緑化に関する基礎的研究 : 1.生花苗沼湿原に自生する4植物種の生育環境
- 日本国内における北限の絶滅危惧植物ヒシモドキ(Trapella sinensis Oliver)(第39回大会)
- 北海道十勝川水系に自生する絶滅危惧種ヒシモドキ(Trapella sinensis Oliver)の保全対策に向けて(「積雪寒冷地における緑化工技術の現状と課題」(II))
- 御蔵島の台風崩壊地の植生回復における外来牧草播種の影響
- 未利用森林資源の地域循環型有効利用:演習林と農場の連携による取り組み
- そば切りのつなぎとしてのオヤマボクチ (Synurus pungens (Fr. et Sav.) Kitam.) の葉の繊維収量
- ヤブマメ(Amphicarpaea bracteata (L.) Fernald ssp. edgeworthii (Benth.) Ohashi)(緑化植物ど・こ・ま・で・き・わ・め・る)
- 棚田における栽植密度と除草管理法の違いが水稲収量に及ぼす影響
- 信州大学農学部西駒演習林における最近の山小屋利用状況について
- 信州大学農学部野辺山ステーションの植物相
- 獣害対策としての緩衝帯整備技術の開発 : ミニショベル搭載油圧草刈機を用いた刈り払い作業試験
- 長野県におけるマツブサ(Schisandra repanda (Sieb. et Zucc.) Radlk.)の結実と自生地の立地環境との関係
- 姨捨大池における湿生植物群落とため池管理との関連性
- 絶滅危惧種コギシギシ (Rumex nipponicus Franch. et Savat.) の痩果形態ならびに発芽特性