タイ国北部の山岳民族による薬草栽培の社会経済性について
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概要
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記事区分:調査近畿大学とチェンマイ大学は過去6年間に亘りタイ北部山岳民族の社会経済的地位向上を計るために薬草栽培を奨励してきた。これは黄金の三角地帯と呼ばれるタイ国北部における山岳民族によるケシの不法栽培を中止させることにもつながり、タイ政府・国連などによる強い支持を得てきた。栽培の技術的困難以外に薬草の市場性が大きな問題となり、市場構造と経路の分析がおこなわれたが、より詳細な栽培と販売方法の研究が必要であることが結論づけられた。なお、タイ国原産の薬草中、特に日本での需要が大きいと思われる耐高血圧、耐高血糖の数品種について、その実用的薬効が本学医学部において検討中であり、換金性の高いオタネニンジンについては大学研究室付においては栽培に成功したもの、農民レベルでの栽培はなお今後の試験、試作を必要とする。現在の固有薬草中ではChamomileの市場性が最も高い。
- 近畿大学農学部,キンキ ダイガク ノウガクブ,Kinki daigaku nogakubuの論文
著者
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Suruamsiri P
Chiang Mai Univ. Chiang Mai Tha
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スラムシリ ピタヤ
Faculty Of Agriculture Chiang Mai University
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筒井 暉
日本農業土木総合研究所
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