小麦運動負荷試験を行った加水分解コムギによる即時型コムギアレルギーの確診例41例の臨床的検討

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【背景・目的】近年,本邦で問題となっている加水分解コムギによる即時型コムギアレルギーに対して,個々の患者の症状を把握し,診断をつけ,適切な治療,生活指導を行うことを目的として,小麦運動負荷検査を中心とした診断方法,その他検査との関連,意義を検討した.【方法】2010年1月から2012年6月までに加水分解コムギ含有石鹸使用後に即時型アレルギー症状を起こしたことを主訴に国立病院機構福岡病院を受診し,小麦運動負荷試験を施行した41例について,検査結果とその意義を検討した.また,その患者背景についても検討した.【結果】41例中39例が小麦運動負荷試験陽性で,即時型コムギアレルギーの診断がついた.小麦運動負荷試験が陰性であった2例に対しては,特異的IgE抗体価検査や好塩基球活性化試験を行い,グルパール 19S^[○!R]や小麦に対する反応と病歴より加水分解コムギによる即時型コムギアレルギーと判断した.患者の平均年齢は42.0歳で, 1例を除いて食物アレルギーの既往はなく, 6例はアトピー素因がなかった.【結論】小麦運動負荷試験により,高率に加水分解コムギによる即時型コムギアレルギーの診断ができた.さらに,患者の病歴と複数の検査を組み合わせることでより確実に病態を把握でき,個々の患者に合わせた治療・生活指導を行うことができた.
2014-06-01

小麦運動負荷試験を行った加水分解コムギによる即時型コムギアレルギーの確診例41例の臨床的検討

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