LED照明と冷陰極蛍光ランプに誘引された昆虫類
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概要
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LED照明と冷陰極蛍光ランプ(CCFL)に飛来する昆虫類を印旛沼湖岸で調査した.また,各照明と蛍光灯(熱陰極管ランプ:HCFL),およびLED照明と紫外線領域の波長が制御された防虫ランプとの捕獲数を比較した.LED照明とCCFLにはコウチュウ目,ハエ目,カゲロウ目,ハチ目,カメムシ目,チョウ目,アミメカゲロウ目,トンボ目,カジリムシ目,トビケラ目が捕獲された.ユスリカ科はLED照明(82.9±2.1%)とCCFL(91.7±2.7%)のいずれにおいても優占した.LED照明による全昆虫類の平均捕獲数(127.6±46.2個体/15分)は,蛍光灯による平均捕獲数(255.7±115.7個体/15分)と比べて有意に低かった(p=0.003).一方,CCFLの平均捕獲数(129.4±66.2個体/15分)は蛍光灯と同程度(131.5±44.0個体/15分)であった(p=0.850).さらに,LED照明の平均捕獲数(869.7±355.0個体/15分)は防虫ランプと同程度(1186.7±199.5個体/15分)であった(p=0.063).ユスリカ科は全ての光源で優占し,いずれの光源間においても平均捕獲数に有意な差がなかった(LED照明と蛍光灯との比較,p=0.312,LED照明と防虫ランプとの比較p=0.250,CCFLと蛍光灯との比較p=0.910).しかし,分類群によって光源間の平均捕獲数の偏りは異なった.ユスリカ科を含むいくつかの分類群は,誘引性が紫外線成分の多少によって影響を受けない可能性が示唆された.
- 2014-06-20
著者
-
谷川 力
イカリ消毒(株)
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春成 常仁
イカリ消毒(株)
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亀澤 一公
イカリ消毒株式会社 営業統括部 営業企画グループ
-
伯耆田 勇一
イカリ消毒株式会社
-
木村 悟朗
イカリ消毒(株)技術研究所
-
木村 悟朗
イカリ消毒株式会社
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