北海道有珠火山,昭和新山ドームの比抵抗構造
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概要
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北海道南西部,有珠火山東部に位置する昭和新山は,1943-1945年の噴火で形成され,屋根山と呼ばれる扁平な潜在ドームと,ピラミッド型の溶岩ドームからなる.昭和新山の内部構造を解明するため,CSAMT法による比抵抗構造探査(深度<1000m)を行った.探査は昭和新山を東西方向に横断する測線上(測線長1600m,受信点12箇所)で行い,データ解析は有限要素法を用いた2次元逆解析で行った.その結果,溶岩ドーム直下に,直径約400mのデイサイト貫入岩体が存在することが明らかになった.この貫入岩体は1943-1945年に貫入したマグマが固結したものであると考えられる.屋根山はデイサイト貫入岩体により押し上げられた既存の岩石や堆積物(有珠外輪山溶岩,洞爺火砕流堆積物など)からなり,屋根山内部にデイサイト貫入岩体は存在しない.
- 特定非営利活動法人日本火山学会の論文
- 2014-03-31
著者
-
後藤 芳彦
College Of Environmental Technology Graduate School Of Engineering Muroran Institute Of Technology
-
城森 明
Neo Science Co. Ltd
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