マルチメディア・ナビゲーションが知識構造変容に及ぼす効果に関する実験的研究
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概要
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マルチメディアによる学習では、学習者は考えのおもむくままに、情報の海を航海できる。しかし、学習の方法や手段、経路など、自由度が高まると、相対的に学習者の認知的負担が高まることが指摘されている。これにより、「迷子」が生じたり、学習がとりとめのないものに終わってしまう可能性がある。そこで、マルチメディアの構成を工夫して認知的負担を軽減する、ナビゲーションの課題が浮かび上がってくる。本研究ではナビゲーションを「教材内の移動に関する援助」と「教材の情報構造の提示」という2つの機能で分類し、それぞれが「知識の拡大」と「知識の統合」という2種類の知識構造の変容にいかに影響するかをみた。なお、マルチメディア内の「移動に関する」ナビゲーションとして、索引表示型ナビゲーションを、「構造に関する」ナビゲーションとして、階層型ナビゲーションを用いた。結果として、「知識の拡大」と「知識の統合」という知識構造の変容の2つの側面にそれぞれ適したナビゲーションが存在することが示唆された。これにより、どのような学習目標を設定するかによって、どのようなナビゲーションを与えるべきかが異なってくることが示された。
- 日本教育メディア学会の論文
- 2003-07-31
著者
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